(20140307)仁義なきキリスト教史

キリスト教2000年の歴史を、わかりやすく解説した教本です。


これだけ書くと、何だか小難しい解説本のように思えますが
エスパウロ、ルターなどの登場する人物の大半が
なぜか広島弁を話す「やくざ」に置き換えられています(′・ω・`)


たとえば、イエスが処刑される際、最後に発した言葉

「Eli, Eli, Lema Sabachthani?(エリ・エリ・レマ・サバクタニ)」


これが普通に和訳されると

「我が神よ……我が神よ……何ゆえに我を見捨てたもうや」 


となりますが、この作品のイエスだと

おやっさん……おやっさん……なんでワシを見捨てたんじゃあ!」


と、まるで仁義なき戦い」チックな、大変分かり易く、そして血なまぐさいノリになってしまいます。
そう。こういう作品なのです。



作品の構成は、任侠道あふれるイエスの生き様や最期・イエス死後のやくざ教会の動向・豪快すぎる伝道師、パウロの活躍・十字軍のgdgdっぷりなどが描かれた、全8章+@仕立ての小説で、エンタメ性が重視された娯楽作品です。


そのため、かなりの演出も盛り込まれていますが、その分スラスラ頭に入っていき易いと思います。
仁義なき戦いとか龍が如くとか、そういう世界観を思い浮かべながら読んでいくと、丁度良いかも知れません。



最後まで読み終わった頃には、広島弁のやくざ口調で宗教談義を語っているところを想像するだけで笑いがこみ上げるようになってしまいました。


すげえよ広島弁


パウロが活躍する4章ぐらいまでは、漫画ゴラクあたりで劇画化したら面白そうだなーと思いました。
個人的には渡辺保裕先生辺りが描いたら、とんでもないものが出来上がっちゃいそう(;´Д`)



仁義なきキリスト教史 公式サイト