(20130221)Devils×Devil 〜猿渡哲也短編集〜 (猿渡哲也短編集)

「TOUGH(タフ)」「GOKUSAI 」猿渡哲也先生による短編・読み切りを集めた作品集。
ラインナップは…。


●「Devils×Devil」
“悪魔を超えた悪魔"“弱き者”宮沢鬼龍が、荒廃したパリの街を舞台に、名画を巡って異形なる怪物NHM(ノーヘアモンキー)たちとの争いを描いた作品。
詳しい感想はこの編にか書いたものがありますので、まあ割愛しますけど


…いやあしかし、丸くなったなあ鬼龍おじさん。
ムキムキマッチョで珍妙なポーズを決めながら「カモがネギしょってやってきたぜぇ、グヘヘヘヘ…」とか言ってたヤツと同一人物とは、とても思えないっス(′・ω・`)


●「灰色のオッドアイ
虹彩異色症(オッドアイ)の鑑定士・地獄極楽堂の朧天心による、美術品にまつわる物語。もちろん猿先生おなじみの893もあるっスよ!
「グレーでいいじゃねえか」発言や、マネキンモブ顔の弟子の口調が「〜ッス」口調だったりと、ディープな猿先生ファンにはたまらないエッセンスもちらほら。

鑑定士、美術品、悪趣味な美術品コレクターなど、後の連載作品「GOKUSAI」でも出てくるものがいくつか見受けられるッスね。この頃から連載を意識していたのかも。


●「異能社員 鈴木一郎」
普通のサラリーマンだった鈴木一郎が、列車脱線事故に巻き込まれて、人の心が読めるようになっちゃった!…という物語。
他の読みきりに比べると、マネキンモブ率が異様に高い気がするっス。
見所は後半に大量に出てくる、中国語の応酬でしょうかね。
言語が中国語になっても「なにっ」「うがあああああ」(PC書き文字)など、どんな事があろうともテンプレに忠実なあたり、やっぱ恐ろしいッスね。猿先生は。
ちなみに「なにっ」は中国語で「什ノム」って言うらしいっスよ。


●「OTON9」
ご存知、鬼龍おじさんの双子の弟・“静かなる虎”宮沢静虎の活躍を描いた大人気シリーズその9.
お茶目な一面を見せながらも、決めるときはビシッと決める。やっぱカッコ良いっスね、おとんは。
今回は「Devils×Devil」でも、鬼龍おじさんがお茶目な一面を見せており、こういうのを続けて読んでくと「ああやっぱりコイツ等双子なんだな、ソックリだなあ」としみじみさせられるっスね。