(20120506)KAPPEI 1巻

「デトロイト・メタル・シティ」(以下DMCと表記)の若杉公徳先生が送る、世紀末ヒーロー風ギャグ漫画。
コミックスの帯には北斗の拳ケンシロウがおり、いやおうなく世紀末ヒーロー感をかもし出しています。てっきりクラウザーさんふたりエッチの優良さんかと思ってましたが(′・ω・`)



世界滅亡の日に備え青春の全てを肉体の鍛錬に費やした「無戒殺風拳」の使い手、終末の戦士・勝平が、世界滅亡なんて全く起こらなかった2012年の現代に放り込まれて、戸惑ったり苦悩したり恋愛に興味を持って悶々としたりながら生きていく物語です。


DMCが、一撃必殺の破壊力を秘めた、インパクト満点なギャグ漫画だとすると
このKAPPEIは、ボディブローのようにジワジワ来る、噛めば噛むほど味の出るギャグって感じがします。


勝平は決して笑いを取ろうとかそんな思惑は一切なく、ただただ不器用に己を貫き通してるだけなんですが、救世主など必要としていないこの現代においては全くマッチしておらず、物凄いギャップを生み出しており、それが笑いに繋がるんでしょうねえ。


でも勝平は常に全力で、本気。だからギリギリの線で勝平のカッコ良さは残ってる。
DMCクラウザーさんとは違うベクトルですが、勝平も「カッコ良い」終末の戦士なのです。時代には確実にマッチして無いんですけど。



そしてこの漫画の特徴の一つとして、忘れちゃいけないのが、勝平達の師範が毎回口にする


「この世には○○というものがあるらしいがおぬし達には一切関係ない」


という下り。これが毎回ツボにきます。
回を追うごとに師匠の俗物まみれな一面がどんどん垣間見れて、毎回の楽しみの一つでもあります。


しかし若杉先生は、下ネタを扱わせたらホントに上手いなー。